シンセミア

シンセミア(上)

シンセミア(上)


シンセミア(下)

シンセミア(下)


相方さんの本を借りて読んでみた。以前から少し気になっていた作品でもあったし、久し振りの上下刊2本立てだったので、かなりの気合を入れて読んでみました。それにしても長かった。

神町という山形県の地方都市*1でのとある事件。狭小なコミュニティー、飛び交う憶測・噂話。過去の因縁。それぞれが歪んだ趣味・嗜好を持ち、それが故に事件が色んな方向に転がり、結末へと集約される。そして最悪の読後感。

上巻を読み終わった頃は、結構良いペースだったんだけど、下巻では読むペースがガクッと落ちた。読むのが辛くなったというのが正直なところ。人間が持つ悪意を様々な形で書いているのだけど、少し風呂敷を広げ過ぎた気がする。結局、最後はグダグダで終わり。取って付けたように、事の顛末を第三者に語らせて終わり。そりゃ無いでしょ、そんな話のまとめ方は。

評価の高い作家さんらしいけど、どうなんだろう。この作品だけで、評価するのはフェアでは無いと思うけど、他の作品も同じ感じなのかなあ。

*1:実際に作者の故郷であるらしい