それでも生きる子供たちへ

それでも生きる子供たちへ [DVD]

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7人の監督によるオムニバス映画。

7つの作品で、子供に関する様々な問題が提起されている。少年兵、犯罪、スラム、HIV禍。でも、それはあくまで表層的な問題であって、一番の問題は、彼らを育てる親の不在であったり、親子の乖離であったりするのではないかと思う。その点においては各作品共通して、親の不在が(意図してではないにせよ)描かれていたと思う。つまり、親が描かれていなかったり、親の抱える問題が描かれていたりと、「まっとうな親」が出てこないのだ。

個人的には、スパイク・リージョン・ウーの作品が良かった。結末として救いのある作品だったからかもしれない。そのほかの作品は、あまりにも救いがなかった。それが現実なのだ、と言われればそれまでだけど。