11月28日 韓国旅行3日目 『歩く』



今日のメインイベントは光化門近くのミニシアターで映画を観ることなのだが、上映開始は午後から。ゲストハウスに籠もっていても仕方がないので、近くにある韓国の伝統家屋を見て回ることにする。「北村(ポクチョン)」と呼ばれる地域で、観光ガイドにも載っている。ゲストハウスから歩いて5分ぐらいの場所にある。小さい頃によく見かけた、「街の電気屋さん」や「金物屋さん」が現役で商売をしている。まさかソウルで日本の昔の風景を見るとは思わなかった。裏道にはいると伝統家屋が並ぶ。家は木造、瓦葺きなのだが、敷地は土壁やレンガの外壁で囲まれ、鉄の門が設置されていた。伝統家屋を刺繍の資料館として開放していたので、中を覗いたらキムチ壺が大量に並んでいた。韓国の家庭では、冬場になると会社から「キムチボーナス」を貰い、白菜を大量に買い込んで、一家総出で半年分のキムチを作ったらしい。それにしても壺の数が多すぎるような気もする。




冬のソナタ」の撮影に使われた学校の校舎があるらしく、日本からの観光客目当ての現地ガイドが数人いた。そして「冬のソナタ」を観ていたと思われる年代の日本人観光客も数人いた。あの熱狂的なブームピークの頃はもの凄い数の観光客が押し寄せたのだろうが、それも昔の話、閑散としたモノである。ガイドに声を掛けられたが一切無視。ガイドも半ば諦め加減で、素直に引き下がる。そう言えば、「冬のソナタ」のロケ地にヨン様の巨大な像が造られた、なんてニュースが報じられていたけど、その後はどうなったんだろう。




一通り見て回ったので、インサドンに向かう。ケンマウルミルパッチプという店で、ガイドブックにも掲載されるぐらいの有名店。カルグッス(アサリうどん)の専門店で、奥さんもソウル在住時代に何度も足を運んだらしい。カルグッスとマンドゥを1人前ずつ注文して、それを分けて食べた。二人とも充分満足できる量が出てくる。隣のテーブルでは、日本人観光客と思われる夫婦がカルグッスとマンドゥを2つずつ注文して、完食するのにかなり苦労していた。

カルグッス(アサリうどん)

あさりで出汁を取っているので、薄味なんだけど旨味がたっぷり。日本人なら間違いなく美味しいと感じると思う。うどんも日本のそれと変わりないもので、コシもしっかりあった。

マンドゥ(水餃子)

日本人が「水餃子」と想像して思い浮かべるモノと、材料的には何も変わっていないと思う。テーブルには餃子のタレが用意してあって、それを付けて食べるのも日本と変わらない。ただ、形が丸くてデカイ。

店を出て、光化門(カンファムン)へ向かってまた歩く。地下鉄で2駅ぐらいの距離だけど、迷うことなく歩く。わざわざ外国に来たのに、地下のトンネルばかりを観ても仕方がないのだ。途中、銀行に立ち寄って両替をする。パスポートを宿に置いてきたので、両替してもらえるか不安になる。最初に立ち寄った銀行では、両替金額に関わらずパスポートがないと両替はできないと言われる。ションボリしながらダメモトで立ち寄った銀行ではパスポートの提示さえも求められなかった。これまでの銀行はイジワルをしていたとしか思えない。