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ディープブルーを観たときの衝撃は、今まで観た映画の中でも群を抜いていた。一切の脚本なし。ただ、自然の風景を丹念に撮り続けるだけで、これほどまでに驚きや感動に満ちた映像になるのかと。本当に、開いた口がふさがらなかった、良い意味で。
恐らく、この映画はディープブルーの続編という位置づけになるのだろう。前作が海の生物にフォーカスを当てていたのに対して、今回は陸の生物を中心にしていた。インパクトの面で言えば、ディープブルーに軍配は上がるが、充分楽しめる。

昨今の地球温暖化の論議には、多少の疑問を抱いてはいるのだが、これを取り扱った映画に

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がある。僕はこの映画があまり好きになれない。別にゴアがプール付きの豪邸に住んでいて、平均的なアメリカ人の数十倍の二酸化炭素を放出しているからではない。この映画をドキュメンタリー映画と呼ぶのが、どうも好きになれないからだ。
地球規模で気温が上がっているのは事実らしいが、それが二酸化炭素量の増加によって引き起こされているのか、という点について明確に答えられる学者はいないらしい。あと、2000年あたりから、地球規模では寒冷化の局面に突入しているとか。要するに誰も、何もわかっていないのだ。経済学者が金持ちになれないのと同じように、環境学者は地球の行く末や、初めて観る環境の変化が何によって引き起こされているのかを説明することができないのだ。「ゴミを減らしましょう」というのなら納得もいく。「二酸化炭素を減らしましょう」といわれても、何をすればいいのか。息を止めましょうか?そんな状態にのっかって、日本のトップ企業が「エコ替え」なんてCMを流しているのを観ると、単なるキャンペーンか、と思ってしまう。

この映画は、説教くさいところは何もなかった。ただ、ホッキョクグマが2030年までには絶滅してしまいます、という予測を伝えるのみだった。僕が少しは「何かしなきゃねぇ・・・」と思ったのは、僕が「ひねくれている」からではないと思う。