容疑者xの献身

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身


奥さんが購入。福山雅治のファンなので、この秋公開の映画を見る前に、原作に目を通しておくらしい。直木賞をこの作品で獲得しているらしいので、それなりに読み応えがあるのではないかと期待しつつ。奥さんが読み終わるのを目の前でみていたのだが、読み終わった瞬間に「がっかり感」を目に見えて発散し始めた。そういった意味の期待もありつつ。
意外と良かったのですが。
まず、あっという間に読めた。ものの3時間ぐらいか。僕の中では、「読みやすい小説=良い小説」という確固たる方程式が存在するので、そういった意味では良い小説でした。そして、読後感がそれほど悪くなかった。「白夜行」「幻夜」の読後感とは比べものにならない。あの2作の読後感が悪すぎたおかげで東野圭吾を敬遠していたのだが、これなら敬遠する理由は全くない。最後に、読み終わった後、何も残らなかった。直木賞を獲得する大衆小説としては、大切なことでしょう。変に説教くさい作品だったら、二度と読む気にはなれなかったけど。
この小説の主人公に福山雅治がキャスティング。少しイメージが違うんだけど、まあ良し。さて、映画化されるに当たり犯人役には誰が。僕の中では香川照之。その前に、奥さんの「がっかり具合」を見ていると、映画館に行かない可能性が大。